ホーム > 当連合会のご案内 > 会長ご挨拶

会長ご挨拶

全国生コンクリート工業組合連合会 全国生コンクリート協同組合連合会 会長 斎藤昇一

去る6月20日の令和7年度通常総会において連合会会長に再任されました。2期目につきましても、引き続きご指導ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

令和6年度の全国の生コンクリート出荷量は、6年連続で過去最低を下回る6,570万㎥(対前年比93.6%)となりました。建設業や物流業の2024年問題対応による工期の遅れ、人手不足などの影響は相当大きいと思われます。また近年は官公需の減少が著しく、昨年度は対前年比85.4%という記録的な落ち込みとなりました。先ごろ政府が発表した来年からの5年間20兆円強の国土強靭化実施中期計画など、公共事業関係予算は増額されていますが、生コンの使用増加に繋がるか分かりません。公共事業への依存度の高い地方の状況がますます懸念されます。

また昨年実施した雇用・賃金動向のアンケートからも、業界の高齢化、人手不足が今後更に深刻化していくことが想定されます。

このように取り巻く環境は非常に厳しいものですが、先の通常総会において承認されましたとおり、連合会は今年度も継続して①生コンの品質の更なる向上 ②需用開拓(需要減少対策)③業界のPR(イメージアップ、人手不足対策)④カーボンニュートラル(CN)への対応 ⑤生コンの価格政策(協組連)を柱として地区本部や各会員組合と連携して取組み、生コン業界を支えてまいりたいと考えます。

具体的には、需要拡大事業ではコンクリート舗装について、CNへの寄与の観点からライフサイクルCO2および吸収性能の優位性に関する資料を再編し、請願活動を推進します。防衛省施設の強靭化や水害対策などに関する情報の収集と提供も引き続き行い、生コンの活用促進を図ります。

今年からコンクリート甲子園は千葉県船橋市の中央技術研究所で開催しますが、学校訪問などで会員組合や全国生コン青年部協議会にご協力いただき、参加校を更に増やすと共に学校とのパイプ作りをしていただくことを期待しています。

技術研究事業ではJIS A 5308の追補改正におけるグリーン骨材、グリーン水の使用条件の緩和やコンクリートに固定化したCO2の定量方法について研究を進めます。

また協組連事業として、物価資料への実勢価格の早期反映、販売契約の条件改善に向けた取組みを継続すると共に組織率向上のための活動に注力します。

この他生コン議員連盟や関係官庁への働きかけ、労災防止活動、品質管理監査の実施、認定共同試験場の充実・強化などにも引き続き取組みます。

厳しい事業環境下、連合会は創立50周年を迎えます。次の50年も素晴らしいものになりますよう、従来に増して技術向上に努め、製品の高品質化と安定供給を図り、生コン製造業の一層の発展を目指して参る所存です。

会員組合ならびにその組合員各社の皆様には、諸施策へのご理解を賜り、格別のご協力、ご支援を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。