RC造とは
鋼製の棒のまわりにコンクリートを流し込んで建てる工法で、英語のReinforced-Concrete(補強されたコンクリート)の略語です。
RC建築物の構造
ラーメン構造
柱と梁で枠組みを作り、そこに壁や床を張っていく方法。一般的な木造や鉄骨造と作り方は同じですが、柱・梁自体に他の材料より強度があります。
壁式構造
柱がなく壁と床だけで建物を構成。壁、床、天井が箱のように一体となっていることで頑強さが増し、より災害に強くなります。ただし重量があるため、戸建や中低層建物に向いています。
地震に強い
- RC 造は引張力・圧縮力の双方に強い性質を持つことで、横揺れやねじれの力にも耐えられるため、耐震性が高いと言えます。
- 過去の大地震でも木造・鉄骨造と比較して全半壊等の致命的な被害が圧倒的に少なかったという実績があります。
- RC 造は津波にも強く、2011年の東日本大震災では津波による壊滅的な被害を受けた市街地で RC造の建物 だけが耐えた光景が多数見られました。
火災に強い
コンクリートは熱に強く、1000℃程度の高熱にも耐えられると言われています。またコンクリート自体は燃えないため、建材から有毒な気体が発生するというリスクも抑えられます。
RC造の建物は耐火建築物に分類されています。火災が起きても居住が不可能になるほど被害が拡大するケースはほとんどなく、また延焼率が非常に低いため周辺への二次被害を抑え込むことが可能です。
2016 年の新潟県糸魚川市大規模火災の際、RC造建築物が延焼の盾となって焼け止まりに貢献したという事例もあります。
強風・水害に強い
RC造は建物自体が重く、屋根や外壁もコンクリートでできているため、巨大台風で吹き飛ぶような被害は少ないです。
台風より更に破壊力の大きい竜巻でも、RC造の建物には構造躯体の被害はありませんでした。
豪雨による河川の氾濫、洪水の際にも、自重があり基礎と一体となっているため、流失を免れることができます。
2014年の広島の土砂災害でも、土石流の衝撃に耐え、建物の構造には目立った被害はありませんでした。
沖縄はRC造大国
沖縄では、戦後にRC造住宅が台風・シロアリ対策として普及。勢力の強い台風が多数直撃をしているにも関わらず、被害が少なく抑えられているのは、RC造住宅の普及率が高いことが一因と考えられます。